読書の醍醐味
(Nikon D80)
今、図書館で借りて読んでいるのは、木村伊兵衛の「僕とライカ」。
実はこれ、読むのは3回目位です。
一番最初は多分、今よりまだ写真家の名前もレンズの事も知らなかった頃。
今もそんなに詳しいわけではないから、当時はもう本当に初心者も初心者で、ただ、木村伊兵衛の名前は知っていたのと、タイトルにライカとあるので借りたのかもしれません。
何度か読んでいると、前回よりも写真家を知るようになっていて、写真家仲間のことを書いてある章では、「ああ、あのドアノ―ね!やっぱりパリに行ったら、ドアノ―に会いたいかもね!」(木村伊兵衛は、パリに行った時、ブレッソンにドアノーを紹介されて彼行きつけの店で会っている。一緒に写真を撮りに連れて行ってもらったりもしている)と思ったり、中山岩太さんのところでは、都写美で中山岩太さんの写真展を観たことを思い出し、「あのモダンな写真をとる人ね。やっぱりこういう考え方なんだ。」なんて感心したり。一番興味深かったのは、やっぱりブレッソンとの関わりの所。前も読んだはずなのに、興味深くてじっくり読んでしまいました。
写真の技術や知識や考え方やなんかを、本当に熱心に研究したりしていたことも書かれていて、ただ才能があるとかではなく、やはりとても努力をしていたことを知り、自分もボーっとしていたらいけないんだな、と思ったりしました。
モノクロの写真なのに、今は、木村伊兵衛がカラーで撮ったパリの写真集の中の写真を観たことがあるせいか、時々、パリのきれいなきれいな夕方の空の色が浮かんできたりして楽しかったです。
読む度に それまで積み重なってきたものが重なり合ってお話に厚みが出る。
より深く理解して より楽しめる。
それは読書の醍醐味です。
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