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2010年7月 3日 (土)

オルセー美術館展2010

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(Nikon D80)

ついに「オルセー美術館展」に行ってきました。
大好きなルソー(アンリ・ルソー)が来る、ということもあり、前からこれはぜったい行かなくてはと思っていました。
フランスのオルセー美術館の改装に伴い、その間に世界を回る珠玉の作品たち。サルコジ大統領が「これらの絵画がまとめてフランスを離れることは2度とない」と言っているこの展示の、約半数が初来日なのだそうです。「空前絶後の世界巡回展」とのこと。書いているだけでぞくぞくしちゃいます。

入ってすぐの一番初めはドガの「階段を上がる踊り子」。
いいとっかかりです。
美術館に入ってきた自分と階段を上がってきた踊り子たちの姿が重なります。
色合いもきれい。

次に現れるカミーユ・ピサロ、モネの霧の中のロンドンの国会議事堂、色合いもタッチもすごくいいです。
ピサロの橋の絵は写真で言うところのマジックアワーみたいに、ほんのり色づいた空や街がとてもきれい。
モネの議事堂は帰りにポストカードを買いました。
そのうちスーラのコーナーになり・・・スーラの下絵7点。下絵とはいっても、特に、「ポーズする女」の3点は作品と言ってもいいほど完成度高。繊細で美しい小品3点が並んでいるのを目にすると感激してしまいます。あーしあわせ、あー嬉しい。美しいものを見るしあわせ です。スーラは風景画もいいです。構図とか繊細な点描。同じ点描でもシニャックなんかは写真で言うところの彩度が高くこってりした色合いなので、ちょっと違う(今回の展示の中の「マルセイユ港の入口」という作品は好きです。)。私はスーラの色合いが好き。「道行く二人」、というシャルル・アングランという人の点描もすてきでした。

次はゴッホとゴーギャンです。
ゴーギャンは「牛のいる海景」という初めて観た絵が、印象的でした。
ゴッホは・・・いいですね~。ゴッホ、好きなんです。好きなもの(絵)へののめりこみ方とか、純粋なものがきらきらしているような気がします。「星降る夜」という絵は震えるほどきれいな星空。じーーーっと長い間観てしまいました。私の目の前にいた学生風男の子が、誰かにメールを打っていました。「ゴッホ、かっけー(かっこいい)。」って書いてありました(見てしまった!)。わかる、お姉さんもわかるよ。
美術館の中で、ゴッホとゴーギャンの肖像画は向かい合って展示されているのだそう。

初めて知った「ナビ派」という作品群も面白かった。
象徴主義に近しかったというモールス・ドニという画家の一連の作品は気になる絵でした。ちょっと好きかも。ピエール・ボナールの猫の絵もよくて、これも、部屋に飾ろうとポストカードを買いました。

そして、ギュスターブ・モローの「オルフェウス」。
これも観たかった。
「ギリシア神話の詩人にして竪琴の名手オルフェウスは、愛する妻を失った悲しみから、女性を遠ざけるようになる。これに怒ったバッカスの巫女たちはオルフェウスを八つ裂きにし、その頭と竪琴を川に投げ込んだ。流される首は歌を口ずさみ、竪琴は音楽を奏でたという。モローはこの物語を取り上げるにあたり、流れ着いた首と竪琴を若い女性が拾い上げるという新たなエピソードを創作した。そして、優雅な衣装に身を包んだ女性と、その腕に抱かれる竪琴に載った詩人の首を甘美な静けさに満ちた幻想的な風景の中に描いたのである。」(美術館HPより)
ギュスターブ・モローの世界は見てはいけない甘美な世界。でも目を離せない。

ハンマースホイの「休息」も来ていました。
この絵は多分再会。嬉しくなりました。
静かな絵なのにもかかわらず、やっぱりすごい存在感のハンマースホイの世界。
自分の世界をしっかり持っていることの大切さ。

最後のコーナーのひとつ手前。
大好きなルソー(アンリ・ルソー)の絵が2枚来ていました。
初めてルソーの観たのは上野でのバーンズコレクション展で。一目ぼれでした。
この世界、色(特に緑)、題材。
ちょっと詩を感じる、夢の中と現実の境目のような絵。大好きです。
今回の展示の中でも、「蛇使いの女」はたまらなく惹かれる絵です。
観れてよかった。

さすがの量、質。
観ている間、何度「あーしあわせ、あー嬉しい。」と思ったことでしょう。
日本も独自の美しい文化を持ち世界に誇れる国だと思っているのですが、やっぱりフランスも芸術大国。ということをひしひしと感じました。
美しいものを見ると人はちょっとしあわせになります。
絵や、音楽やそんなうつくしいものたちがあって本当によかったです。

            *            *            *

オルセー美術館展は、六本木の国立新美術館で8月16日まで開催されています。

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コメント

絵画愛に満ちてますね~

絵を観るのは私も好きです。
ここ数年のお気に入りはシスレー、モネ、ピサロでしょうか。
そう、色合いがきれいなんですよね。

気になっている(見逃した)ハンマースホイもでているとのことで
それほど行く気満々でなかったオルセー展
すごく行きたくなってきました!

投稿: サリー | 2010年7月 4日 (日) 09時07分

昔から絵が大好きで、つい興奮してこんな長文を書いてしまいました(笑)。
それほど今回の展示は量も質もすごかったです。

オルセー美術館のハンマースホイ、とてもいいです。
これぞハンマースホイ!という静けさの絵です。
おととし見逃されてしまったのでしたら、ぜひ行かれることを
お勧めします。
サリーさん、ハンマースホイをとても気に入ると思います。
シスレー、ピサロもとてもきれいでした。
そうそう、モネも、睡蓮の橋の絵が来ていました。
休日はとても混むようですので、可能なら平日の朝早めか
同じく平日の 午後の中途半端な時間がいいかもしれません。

それと、おまけの情報なのですが、
ハンマースホイと言えば、
去年かおととし、上野の国立西洋美術館でも
ハンマースホイの作品を購入しているようです。
「ピアノを弾く妻イーダのいる室内」という作品です。
万が一オルセー美術館展に行けなかった場合、
西洋美術館の常設展で観れるかもしれませんよ。


投稿: anise | 2010年7月 4日 (日) 21時03分

aniseさん こんばんは
ためいきの出そうな絵ばかりですね
本屋で見る絵の写真と実物の絵は
どうしてあれほど違うのでしょうか

見る側の感情や思いひとつで
もの凄く絵は深くなります

>何度「あーしあわせ、あー嬉しい。」
ルソー、見たかったな・・
(いつか、フランスで見るぞー!)


投稿: グールドの帽子 | 2010年7月 6日 (火) 21時51分

グールドの帽子さん、こんばんは!
本当に、うっとりしてばかり、の展示でした。
>本屋で見る絵の写真と実物の絵は
>どうしてあれほど違うのでしょうか
色や、筆の跡、なによりも実物の前に立つと
絵が持っているエネルギーを感じます。

>ルソー、見たかったな・・
>(いつか、フランスで見るぞー!)
いつかフランスで、ぜひ観てください。
ルソーの色や世界、やっぱり実物じゃないと
伝わらないものがあります。
私もいつか行きたい街、観たいものがいっぱいです。

投稿: anise | 2010年7月 7日 (水) 23時51分

aniseさん、こんにちは

平日の午後、中途半端な時間に行って来ました。

入ってすぐにピサロがあり嬉しくなりました。
夕日といわれて思い浮かべるオレンジ色になる直前ほんの一瞬現れるバラ色ですね。
そう、こういうピサロが観たかったんです。

ゴッホ「星降る夜」も素敵な作品でした。
夜空と川面が境目がわからない程溶け合っていて、その両方に星が瞬いていて...
どこか旅先でこんな景色を見たような気がします。

ギュスターブ・モローは以前とても好きでかなり集中して観た時期があった画家です。
しばらく離れていたのですが、久しぶりに観ました。
睫の先まで謎めいた乙女の表情、目が離せない、というの、わかります。

今回名前を覚えたのはフェリックス・ヴァロットンです。
あまり立ち止まる人もいなかったのですが、「ボール」という作品をみて
アンリ・カルティエ・ブレッソンの男の人が水溜りを飛び越える写真
(超代表作なのに名前が思い出せません、わかります?)
が思い浮かんだのです。小さな女の子がボールを追いかけている姿が、写真みたいに感じられて面白かったです。

それにしても雨風のお天気だったのにすごい人でした。
ハンマースホイは人の熱気に少々気おされてしまっていましたね。
上野であらためて観てみたいです。

でもその前にこの夏は、ウィリアム・エグルストン展と田中一光展に行きたいと思っています。
どうしてこう集中するのでしょう。うれしい悲鳴です。

一言ご報告するつもりが長文書き散らしてしまいました。
失礼しました。

投稿: サリー | 2010年7月29日 (木) 20時53分

サリーさん、こんばんは!
オルセー美術館展、行かれたんですね。
堪能されたみたいでよかったです!

ピサロの色は絶妙なバラ色、ゴッホの星空、
思い出しても幸せな気持ちになります。
ギュスターブモローの世界も、たまりません。
なんだかサリーさんのコメントを読んでいたら
もう一度観に行きたくなってしまいました。

フェリックス・ヴァロットンの絵、わかりますよ~。
ブレッソンの写真も。確かに 似てますね。
動いている一瞬をつかまえたという点や、
気のせいか、動いている向きも同じ?!
フェリックス・ヴァロットンは、2点の写真をもとに
この絵を構成したかもしれないとかどこかで
読んだことがあります。
この絵は写真的な構図なのかもしれませんね。
この人みたいに初めて観る絵も沢山あったり、
おなじみの画家の作品も沢山あったりと
とても充実したいい展示でしたよね・・・!!

私もエグルストンに行くつもりです。
楽しみなものが沢山で、うれしい悲鳴ですね~。

投稿: anise | 2010年7月29日 (木) 21時54分

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