Sunny place
(Nikon D80)
ひだまりで、ねこも昼寝、俺も昼寝。
・・・という気分になるような天気のいい穏やかな休日、昨日は東京都写真美術館の「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン」展と「日本の新作家展 vol.8 出発-6人のアーティストによる旅」展を見てきました。
石川直樹さんの美意識、捉える山や自然の大きさ美しさはいいなぁと思います。
木村伊兵衛とブレッソンは2度目です。
ブレッソンの写真は、何度見ても雨の中のジャコメッティのポートレイトが好き。ブレッソンとジャコメッティは友人だったそうで、そう思って見ると、こちらを向いている(=ブレッソンの方を向いている)ジャコメッティの雰囲気や表情にはどこか友人に対する打ち解けて気を許したようなものが感じられます。
カポーティーのポートレイトもいいと思う。カポーティーは硝子のように繊細そう。
この間は気がつかなかった、中国の、水に浮かぶ島(?)の写真は水彩画のようで詩を感じさせます。
霧のパリの階段もいい。イギリスの公園のおばあさまは、「ザ・イギリス人」という感じでいいです。
それから「グラインドボーン・オペラの幕間」はやっぱり好き。
ブレッソンの構図、きれいですね。
木村伊兵衛は東北の写真がやっぱり特にいいと思いました。
お母さんにまとわりつく甘えん坊の男の子、台所で急いでささやかな食事をすます農家の主婦、赤ちゃんにお乳をあげる農家のお母さん、青年の横顔、田植えの女性たち、どれも「生きている!」という感じがします。
「隅田川」の工場写真、植木市の浴衣の女性もやっぱりいいと思いました。
(そういえば昨日もまた写真の中山夫人が謎めいた様子でポーズをとっていらして、つい何となく「また、お会いしましたね。」と心の中でつぶやいてしまいました。気になる・・・何者なのだ、中山夫人・・・・・。)
昨日は休日なので沢山の人が見に来ていて、すぐ後ろはおばさま3人組でした。
その3人組がおそるべき洞察力でなかなか気がつかないところを見つけるので、そのミニ情報を聞きながら観るのもとても楽しかったです。
ミニ情報は、例えばこんな具合。
有楽町を撮った写真、おばさまたちが気が付きました。「あらっ。このアドバルーン、七人の侍って書いてあるわよ。」(七人の侍が封切られた頃の写真、アドバルーンはその宣伝なのかもしれませんね。)
銀座の閉まっているシャッターの写真を見て「あら~。これ○○(松坂屋か松屋だった)ね。定休日なんてあったのね~。」「そうよ。」「男の人が浴衣なんて着てるわ。夏なのね。」
混んでいる中展示を見るのは大変ですが、こういう話が聞ける良さもありますね。
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