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2007年11月17日 (土)

静謐

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「フェルメール《牛乳を注ぐ女》とオランダの風俗画展」を観に、
六本木の国立新美術館に行ってきました。

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僅か三十数点しか現在観ることが出来ないフェルメール。
その全てが傑作といっていいほど素晴らしい作品ばかりの中でも、
特に傑作と評判の、《牛乳を注ぐ女》。
学校の美術の教科書などで一度は目にしたことがある絵かもしれません。

初めてフェルメールの絵を知ったはいつだったのか今では思い出せませんが、
多分美術の教科書で見たのではないかと思います。
とてもきれいな絵を描くひと・・・という印象を持っていました。
実際に観たのは大人になってからです。
窓から入ってくる光が息をのむほどにきれいで、その光を受けた女性の髪や肌、その傍らにある生活の道具が繊細に繊細に描かれていて、その美しさにしばし見入ってしまったのを覚えています。

それから数年、
まだ片手に数えるほどしか観たことはありませんが、どの絵も特別にていねいにていねいに作られた宝石のように美しく、美しいものを観るしあわせというのもあるのだなと思うほど、観るたびにしあわせな気持ちになります。

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フェルメールの絵の題材は特別に劇的な場面ではなく、ごく普通の市民の日常の中の一場面が多いようです。
《牛乳を注ぐ女》も、一人の女性が、陶器の壺からテーブルの上の容器に牛乳を注いでいるというもの。
窓から光が射し込んで、女性とその空間をやわらかく照らす。
その穏やかで美しい光景に、思わず自分も絵の中に入ってしまいたいような気持ちになります。
つい先週観た映画、「Always 三丁目の夕日」の中でも、薬師丸ひろ子演じるお母さんが食器を洗っている台所では、窓からやわらかい日差しが射し込んできてお母さんとその周りの空間をやさしく照らしていました。そんな、どの時代にもどの国にも普遍にある、日常の一場面です。
観ているうちに「静謐」という言葉が浮かんできました。
ごく普通の、おだやかな日常のなかに、美しさがある。
何気ない生活の中に静かに流れている時間がじつはとても大切で美しいものなのだと、あらためて思いました。

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展覧会公式HP → http://milkmaid.jp/about/index.html
12月17日まで開催されています。

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