セツ・シネマ・セミナー
最近、映画に行かなくなった。
今でこそ更生して、清く正しい社会人生活を送っている私も、高校生の時はクイーン・オブ・さぼり(センセイごめんなさい!)。
いい日和だったら最後、せっかく着いた学校のある駅からまた電車に乗り、ふらりと気楽な旅へ。
地味で目立たない生徒なのをいいことに、それはもう、しょちゅうさぼっていました。
そんな私のさぼり先はだいたい「映画館」・「美術館」・「公園」。
そして映画を選ぶ時の先生は、中学生の時から読んでいる「装苑」の「セツ・シネマ・セミナー」。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、セツ・モード・セミナーの校長先生の、長沢節さんが書いていらっしゃいました。
評は点数ごとに、
100点台:年に2.3本あるか無しかの傑作。だから、新幹線に乗ってでも見に行こう。(ビデオになったら買っちゃおう)
90点台:95点まではまあまあのおすすめ。ほんとうのお勧めは96点以上のもの。だからロードショーが待ちきれない。(ビデオになったら借りちゃおう)
80点台:欠点が目立つけれど、捨てがたい面もある。だからテレビに出るまで待つ。
・・・などなどとあって面白かった。
セツさんの話がとっても楽しく引き込まれてしまうので、私はいつも隅から隅まで読んで、映画評としてだけでなく、とっても楽しい読み物として読んでいた気がします。
「○○(俳優の名前)がいい。手足がきゃしゃでとてもキレイだからもともと上品な体つきなのに、演技でうすのろをうまく表現しているのだ。」なんて時々セツさんがよしとする体型の話が出てて来るのでアハハと笑っているうちに洗脳されてしまって、高校生の頃は華奢じゃなきゃいけない気さえしてしまっていました。
そしてそして、
映画評の点数は、これが本当にその通りなのです。セツさんがオススメのものにハズレ無し!
100点のは、新幹線に乗ってでも見に行ったほうがいいよ!ってみんなに教えたいほど。
おかげでどんなに充実した映画ライフを送ったことか。
<↓当時の「装苑」。セツ・シネマ・セミナー。>
噛めば噛むほど美味しい映画「ニュー・シネマ・パラダイス」は当時97点と評されています。これ読んでシネスイッチに行ったのでした。
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